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今週末芋るべき映画「倩囜でたた䌚おう」

――ピ゚ヌル・ルメヌトルの同名小説を、ルメヌトル自身が脚本に参加しおの映画化だ。原䜜は、愚かな戊争ぞの批刀ず颚刺、皮肉に満ちた、ずびきりの爜快さ。結末こそ違えども、映画もたた、抜矀の面癜さ。小説、映画ずも、読むべき、芋るべきずお勧めしたい。

                     2019幎月26日「二井サむト」公開

 ピ゚ヌル・ルメヌトルの小説「倩囜でたた䌚おう」早川曞房・平岡敊 蚳の冒頭にこうある。

「あの空で埅ち合わせだ。神ががくらを結び぀けおくれる。劻よ、倩囜でたた䌚おう  。

ゞャン・ブランシャヌルが最埌に蚘した蚀葉 幎月日」

 ブランシャヌルは、実圚したフランスの兵士で、ドむツずフランスが戊っおいる第䞀次䞖界倧戊のさなかの幎月、䞊官の退华呜什が出おいるのに、敵前逃亡の容疑で銃殺される。その際、ブランシャヌルが劻に残した蚀葉が冒頭の匕甚だ。

 文庫で䞊䞋巻の長線を、俳優でもあるアルベヌル・デュポンテルが、ルメヌトルずずもに脚本を曞き、監督、䞻挔を務めたのが、「倩囜でたた䌚おう」キノフィルムズ、朚䞋グルヌプ配絊だ。

 映画の冒頭は、幎のモロッコ。フランス軍の兵士で、ドむツず戊ったアルベヌル・マむダヌルアルベヌル・デュポンテルが、モロッコ駐圚のフランス憲兵から尋問され、聎取を受けおいる。アルベヌルは語り始める。

幎月、第䞀次䞖界倧戊の終結が間近の頃。ドむツず戊っおいたフランスの䞭幎の兵士アルベヌルは、姑息で狡猟、戊争奜きの䞊官ブラデル䞭尉ロラン・ラフィットの、戊堎での理䞍尜な指揮に気付く。

 味方の兵士を射殺するなど平気のブラデルは、アルベヌルに悪事を目撃され、アルベヌルを塹壕の穎に突き萜ずし、生き埋めにしようずする。

 あわやのずころで、アルベヌルを救ったのが、若い兵士の゚ドゥアヌル・ペリクヌルナり゚ル・ペレヌズ・ビスカだ。゚ドゥアヌルは、生き埋め寞前のアルベヌルを救出するが、その時、敵の爆撃にあい、錻から䞋の顔半分を倱っおしたう。

 なんずか生き延びたふたりは、パリの病院にいる。画家を目指しおいる゚ドゥアヌルは、倧䌁業を牛耳る父マルセルニ゚ル・アレストリュプに真っ向から反察されおいお、このような䜓では、実家に戻る気はしない。アルベヌルは、゚ドゥアヌルが戊死したこずにしお、実家に手玙を送る。゚ドゥアヌルには、心優しい姉マドレヌヌ゚ミリヌ・ドゥケンヌがいるが、いたや、゚ドゥアヌルは、マドレヌヌにも䌚いたいずは思わない。

 幎のパリ。゚ドゥアヌルずアルベヌルは、粗末な郚屋で暮らしおいる。アルベヌルは、デパヌトの゚レベヌタヌ係ずしお働き、いわば呜の恩人の゚ドゥアヌルの䞖話をしおいる。゚ドゥアヌルは、画才を生かしお、錻から䞋を隠す、色ずりどりのマスクを䜜る。孀児の少女ルむヌズ゚ロむヌズ・バルステヌルが、話せない゚ドゥアヌルの通蚳ずなり、゚ドゥアヌルの考えたある蚈画を、アルベヌルに䌝える。

 この蚈画は、フランスはもちろん、戊埌、あくどい仕事で財をなしたプラデルや、垰還兵に冷たいフランス瀟䌚を盞手に、゚ドゥアヌルの画才を生かした壮倧な詐欺である。倱うものは、なにもない。あずは、実行するのみ。

反戊メッセヌゞはもちろん、家族の葛藀や愛憎、友情のありようなど、ルメヌトルのメッセヌゞが、しっかり䌝わっおくる。

 これがフランス映画だろう。コクがあり、悲哀や切なさがあり、十分にナヌモラス。なによりも现郚が、小粋である。

 ゚ドゥアヌルの父芪マルセル圹を、ニ゚ル・アレストリュプが挔じお、埌半のシヌンを匕き締める。「預蚀者」や「フェアりェル さらば、哀しみのスパむ」「戊火の銬」などで瀺した貫犄は、ダテではない。

 結末は、原䜜ず映画では、倧いに異なる。小説は、埌半の畳みかけるような展開に、匕き蟌たれる。映画は、さらにスピヌディで、これたた、匕き蟌たれる。原䜜者のピ゚ヌル・ルメヌトルが、映画化でも、重芁な圹割を果たしおいる。異存など、たったく、ない。

 原䜜を読んでから映画を芋る。映画を芋おから原䜜を読む。どちらでも、それぞれの面癜さを損なうこずはない。映画のラストは、やや切ないけれど、原䜜の痛快さ、爜快さを損なうこずはない。

☆ 2019幎月日金 シネマズ シャンテほか、党囜ロヌドショヌ

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