「しんぶん赤旗」に書評を寄稿しました
2020年4月5日(日) の「しんぶん赤旗」に、書評を寄稿しました。 映画評論家、村瀬広さんの 『アメリカが面白くなる映画50本』 (新日本出版社) について、「米国の長所・短所 映画から学ぶ」 という見出しで論評しています。...
今週末見るべき映画「世界でいちばん貧しい大統領」
――サブタイトルに「愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ」とある。2010年3月から2015年2月まで、ウルグアイの第40代大統領だったホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダノを、ユーゴスラビアの混沌たる時代を生き抜いた映画監督エミール・クストリッツァが、2014年から大統領退任までのホセ...
今週末見るべき映画「コロンバス」
――コロンバスという地名はアメリカのあちこちにある。映画「コロンバス」は、モダンな建築群で有名なインディアナ州のコロンバスが舞台だ。建築オタクの若い女性と、韓国系の中年男が知り合う。教会、図書館、シティホール、病院、銀行など、ふたりの話題の中心は、建築についてだ。一見、ラブ...
今週末見るべき映画「ソン・ランの響き」
――1980年代のベトナムのサイゴン。ユンは借金の取り立て人だが、かつて、ベトナムの歌舞劇カイルオンの伴奏をする打楽器ソン・ランの奏者を目指していた。ユンは、カイルオンの若い俳優のリン・フンと出会う。ユンとリン・フンは、それぞれに切ない過去を抱えていて、お互いに共感を抱くの...
今週末見るべき映画「プロジェクト・グーテンベルク 贋札王」
――贋札作りの黒幕をめぐって、ドラマは二転三転、銃撃アクションもたっぷりで、理屈ぬきのおもしろさ。もともと、本物のお札に縁がないせいか、贋札をめぐる話には興味がある。しかも、チョウ・ユンファ、アーロン・クォックが主演、脚本・監督が、傑作「インファナル・アフェア」3部作を手が...
今週末見るべき映画「どこへ出しても恥かしい人」
――詩人、画家、競輪愛好家そして孤高のシンガーソングライター、友川カズキに、2010年の夏の数日間、密着し、このほどやっと完成、公開となる。時代の変遷と関係なく、自らの信念で生き抜く、多才な男のドキュメンタリーだ。 (2020年1月28日「二井サイト」公開)...
今週末見るべき映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」
――フランスの世界的ベストセラー「デュダリス」三部作の完結篇「死にたくなかった男」の刊行が決まる。9つの言語の翻訳家9名が、パリ郊外のシェルターのような豪邸に集められ、外界と遮断した状況で、翻訳作業が始まる。完璧なセキュリティのなか、なんと翻訳の一部が、ネット上に流出し、出...
今週末見るべき映画「オリ・マキの人生で最も幸せな日」
――1962年、フィンランドのボクサー、オリ・マキは、WBA世界フェザー級のタイトルマッチで、チャンピオンのデビー・ムーアに挑戦することになる。ところが、試合を目前にしたある日、オリ・マキは、友人の結婚式で、知りあいだった女性と半日を過ごすうちに、彼女に恋をしてしまう。はて...
今週末見るべき映画「フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛をこめて」
――イギリスのコーンウォール州に実在する漁師たちのコーラスグループがモデルだ。ざっと10人ほどの漁師仲間は、ワークソングともいえる舟歌を唄い、深い絆で結ばれている。そこに、レコードデビューをしないかとの話が舞い込んでくる。さて……。 (2020年1月8日「二井サイト」公開)...
今週末見るべき映画「パラサイト 半地下の家族」
――第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受けた韓国映画だ。半地下の貧しい家に住む一家は、内職だけで細々と暮らしている。あるきっかけで、長男が豪邸に住む娘の家庭教師を引き受けることになるのだが……。 (2019年12月26日「二井サイト」公開)...