今週末見るべき映画「ガーンジー島の読書会の秘密」
――1946年、第二次世界大戦後のイギリス。ロンドンに住む、若き女流作家ジュリエットが、かつてドイツに占領されていたガーンジー島での、ある読書会を取材するべく、島を訪ねる。読書会のメンバーに取材を続けるうちに、ジュリエットは、ある秘密を知ることになる。...
今週末見るべき映画「ジョアン・ジルベルトを探して」
――この7月6日、「ボサノヴァの神様」といわれているジョアン・ジルベルトが亡くなった。享年88歳。晩年は、人前に出ることがなかったらしい。ブラジル音楽に魅せられたフランス生まれの映画監督ジョルジュ・ガショが、リオ・デ・ジャネイロに赴き、晩年のジョアンに会おうとしたドキュメン...
今週末見るべき映画「鉄道運転士の花束」
――長く、鉄道運転士を務めた男イリヤは、定年退職を間近に控え、19歳の養子シーマに、後を継がせようとする。過去の痛みを抱えたイリヤは、未来への希望を、シーマに託すのだが……。 (2019年8月12日「二井サイト」公開) 小さい頃から鉄道が好きで、電車に乗ると、先頭か最後部に...
今週末見るべき映画「北の果ての小さな村で」
――世界一大きな島グリーンランドの、人口80人の小さな村の小学生に、デンマーク語を教えるために、アンダースという若い青年教師が赴任してくる。子どもたちは、言葉、習慣、考え方が異なる。教えるはずのアンダースは、逆に、グリーンランドの人たちから、この地で生きることの意味を学ぶこ...
第17回編集よもやま話「ジョージアの人、暮し、映画を編集する」 9/12開催へ
二井康雄です。お元気でお過ごしでしょうか。お忙しいと思い、かなり早めのご案内です。お運びいただけたらうれしいです。 2015年6月から、神田・神保町の「ブックカフェ二十世紀」のオーナー、鈴木宏さんのご提案で、「編集よもやま話」というトークイベントを、不定期ですが開催していま...
今週末見るべき映画「隣の影」
――いろんな映画を、一般の人に知らせるチラシやポスターに書かれる宣伝文句がある。ここでは、「笑顔で挨拶、心に殺意。消えた猫に、吠えない犬――」とある。巧い。その通りなのだ。一本の大きな木の影が原因で、とんでもなくブラックな喜劇と悲劇が起こる。笑顔と殺意、まさに喜劇と悲劇は表...
今週末見るべき映画「ゴールデン・リバー」
――カナダ生まれの作家パトリック・デウィットの小説「シスターズ・ブラザーズ」(東京創元社・茂木健 訳)が原作の映画化だ。アメリカがゴールド・ラッシュで大騒ぎの頃、殺し屋のイーライとチャーリーのシスターズ兄弟が、黄金を見分ける液体を作った男と出会い、黄金を手に入れようとする。...
第16回「編集よもやま話」―映画評論家の南波克行さん、映画書の執筆・翻訳・編集の苦しみ喜びを熱っぽく語る
7月13日(土)、第16回「編集よもやま話」を開催しました。 トークのゲストは、映画評論家の南波克行さんで、ここ10年余、多くの映画書を執筆、翻訳、編集作業のほか、「キネマ旬報」などで、鋭い映画批評や論考を執筆されています。...
今週末見るべき映画「サマーフィーリング」
――ベルリン、パリ、ニューヨークと、かつて愛した女性サシャの面影を追うロレンス。サシャの妹ゾエは、シングルマザーの身でパリで働いている。ロレンスはパリに向かい、ゾエにサシャの面影を見いだす。ゾエは、いまはニューヨークで働くロレンスを訪ねるのだが……。...
今週末見るべき映画「巴里祭」「リラの門」
――ルネ・クレール生誕120周年になる。このほど、1933年の傑作「巴里祭」と、1957年の「リラの門」が、4Kデジタル・リマスター版で公開となる。クレール作品は、傑作揃い。1930年、トーキー第1作の「巴里の屋根の下」、1931年の「ル・ミリオン」「自由を我等に」などなど...